病院に届く文書・メールについて(前編)担当者の仕事内容とは?

金曜日, 6月 25, 2021

病院総務

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今回は病院のなかでも事務部門、とりわけ総務部門が関係する記事を書きます。

テーマは「病院に届く文書・メール」です。

病院には院外の機関からさまざまな文書・メールが届きます。

なかには統計調査や各種報告など、回答が必要なものもあります。

私の勤務する病院ではその多くを総務部門が取りまとめて回答しており、なかなか担当者以外には分からないこともあります。

今回はそんな文書・メール、とりわけ調査・報告関係について書いていこうと思います。

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今回の内容は概要のみ書いている「前編」です。

個人の感想等が多く役立つ情報が少ないかもしれませんので読み飛ばしていただければと思います。

※「後編」については作成中のため今しばらくお待ちください。

病院に届く文書・メールとは

そもそも病院にはどのような文書・メールが届くかご存知でしょうか。

これは院外の方はもちろん、医療職や同じ事務部門である医事部門やシステム部門の方も文書・メールを請け負う部署の経験がなければ詳しくは知らないと思います。

届く文書・メールの種類として、

統計調査依頼、現況報告依頼、補助金案内、各種通達、研修会案内、イベント案内、他院のパンフレット、DMなどがあります。

発信者は、

東京都(都道府県)、厚生労働省、保健所(都道府県、市区町村)、所属学会、所属協会、他院、メディア(ネットコラム・雑誌・新聞)、その他企業が多いです。

私が勤務しているのは大学病院のため、文部科学省や他大学からも文書・メールが届きます。

学校法人本部が取りまとめる調査への回答もあったりと、病院の設立団体によってそれぞれ特有の依頼もあるかと思います。

届く文書・メールは病院の規模や時期によっても異なりますが、私の勤務先では1日平均15件くらいです。

一目見て処分してしまうようなものも含めると平均30件は超えてきます。

文書・メールの取扱いは病院ごとに千差万別

さて、この文書・メールに対する回答、回覧などの取扱いは病院ごとに大きく異なる部分です。

当院だと、総務部門が病院に集まる情報の総合窓口となっているため、

①届いた文書・メールを確認、回答不要な単なる案内文書などは各部署に振り分け

②回答が必要なものは、大部分は総務で回答作成、必要に応じて各部署に依頼

③総務で各部署からの回答を取りまとめ、全体の正誤、整合性を確認

④決裁手続き

⑤総務が代表して提出

というのが一般的な流れです。

調査によっては総務以外の部署に直接届く文書・メールもあり、総務部門を介さず医事部門や看護部などで対応してくれるものもあります。

当院では昔ながらの決裁文化なので、多くの文書・メールを決裁に回すことになります。

経験されたことのある方はご存知でしょうが、この決裁手続きには多くの時間や手間がかかります。

そのため、どこかの部署に丸々投げられる調査というのは非常に助かります。

文書・メールの担当者は、文書の取扱いルール、とりわけ決裁フローのあり方によって業務負担やプレッシャーが大きく変わります。

文書・メールの担当者は周囲が思うより大変

ここからは私の個人的な考えが多分に入りますが、担当者のためにも知っておいていただきたいので書きます。

調査回答や報告資料の資料作成は本当に厄介

なぜかというと、作成、依頼、決裁、提出に至るまでに多大な時間と負担を要するからです。

ひとつひとつの調査で考えると「面倒だな~」「ちょっと時間かかるな~」と思うくらいなんですが、

このような調査は次から次へと届くので、担当者はいくつもの調査を同時に抱えているのが常です。

調査を各部署に依頼しながら次の調査を受け取り、各部署から戻ってきた回答をチェックしながら決裁が終了した調査の回答を提出、そしてまた届く調査...ということをひたすら繰り返します。

なかには締め切りが3日後なんてものもあり、優先順位づけや進捗管理が必須のスキルとなります。

金曜午後に調査依頼が来信、締切は土日を挟んで月曜日なんてものもあり「それはないだろ~」と思うこともよくあります。

(大抵そのような依頼は厚労省から都道府県に下りてきており、そもそもの期限も短かったりして都の担当者には同情してしまいますが...。そうした依頼は必ずといっていいほど厚労省から出された元の依頼文書(締切記載)もついてきます。)

院内各部署との軋轢

担当者を悩ませるもう一つの理由が、院内各部署との軋轢を生むことです。

文書やメール対応に限らず、総務部門は院内について幅広く知っている必要があり、日ごろから情報収集には気を付けている方が多いです。

ですが、行政から届くオフィシャルな調査や、各学会から出される専門的な報告を行うにはどうしても専門の部署に回答を協力してもらう必要があります。

その際、総務からの依頼に対してのリアクションはさまざまで、文句ひとつ受けてくれる部署(本当にありがたいです)、しぶしぶながら受け取ってくれる部署、受け取りもしない部署など個性が出ます。

その相手が医療職の場合、「診療があるんだけど」「そんなの対応してる暇ないよ」「内容が分かる〇〇さんは当直明けでいません」など断られることも多々あります。

快く回答を請け負ってくれた場合でも、依頼中に前述のような緊急度が高くて重要な別調査が急に入ると、再度回答を依頼して業務負担を増やしてしまうことになります。

このようなことが続くと、だんだんと調査の重要度や大変さに関わらず依頼を受けること自体に難色を示されるようになります。

依頼する側の総務の担当者も、相手が忙しいと分かっていながらもその部署しか回答できない箇所を依頼しているわけですから、院内部署との人間関係、院外機関への回答期限との板挟みでストレスを感じる方も多いと思います。

文書・メール担当者は他の仕事と同時進行が必要

他の職員と同様、文書・メール担当者はこの仕事だけを担当しているわけではありません。

文書・メールを処理しながら、担当する委員会の資料を作成し、委員会で出た課題解決のために調べ物や取組の原案を作成したり、法人から下りてきたプロジェクトに対応したりしています。

なぜこんなことを書いたかというと、これまでの経験では上記の現状に対して、「そんなのはみんな一緒」と言う先輩・上司が多く、文書・メールを担当する人への扱いはその他の担当に比べてもどうも軽視されている気がするからです。

(そういう方に限って自身は文書・メールを担当していることがないということも多いです)

病院名で回答する調査・報告を取り仕切るというのは非常に意義がある仕事であり、他の仕事と同様リスペクトされるべきだと思っています。

そのため、もし調査や報告の担当者から回答作成を依頼されたときは快く引き受けてくれる人が増えるといいなと思います。

どうすれば早く処理できるようになるか

こちらが本題ですが、後編の記事で書こうと思います。

お読みくださりありがとうございました。


※適宜追記・修正予定です。

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病院で働いています。 仕事や医療業界について思うことをnote以上に書いていきます。https://note.com/omochi_company

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