新型コロナウイルスワクチンを保管していた冷凍庫が壊れて約1,000回分のワクチンを廃棄というニュースが出ていますね。
もったいないですね...。
が、これも実は病院あるあるなのでは?と思い記事を書くに至りました。
うちだけなのかそれともどこの病院もそうなのか...有識者はぜひ教えてください。
この記事は特に読んでも得るものはないので心に余裕のある方か暇で仕方ない方が読むことを推奨いたします。
病院の物って壊れやすくないですか?
私の勤務する病院、とにかく物がよく壊れます。
メーカーに修理依頼を出す前にいったん事務室を経由するんですが
この件数がとにかく多いです。
一日少なくとも5件、多い日は10~15件は故障した物品が持ち込まれます。
私は管財・用度担当ではないので正確な情報は分からないですが、
(また離床センサー!?)
と思うくらいにはいつも離床センサーが壊れています。
小児科病棟のおもちゃや内視鏡関連の機器も持ち込まれているのをよく目にします。
これって誰かのせい?
あまりに壊れるので、一度原因を考えてみたことがあります。
仮説① 扱いが雑・人が壊している説
これは25%くらいだと思います。
病棟や外来に用事があって行くことがあるんですが、結構みなさん大胆に物を扱っています。
危険なものを投げてインシデント、なんてことはもちろんありませんが、
いや~、もう少し丁寧に扱おうよ...と思うことはたまにあります。
ですがさすがにこれは主要な原因までとは言えません。
仮説② 作りが雑・機器そのものが壊れやすい説
こちらも25%くらいでしょうか。
さすがに医療に関わるものだからそんなことはないだろ~、と思われているそこのあなた。
甘いです。
医療機器、結構簡単に壊れたりします。
初期不良、または購入してすぐに故障というケース、よくあります。
医療機器は病院にとって高い買い物なこともあり、管財担当者がメーカーの営業さんを呼びつけているところを見るのも日常茶飯事です(営業さんも慣れているみたいですが)。
私の考える一番の説
それはずばり、
仮説③ 一般的には壊れていない・まだ使えるけど念のため説
です。
これが残りの50%です。
なんじゃそら、と思われたかもしれません。
ですが、持ち込まれた故障品の様子を聞いていると、
「10回に1回くらいの確率で動かない」「たまに動作が遅くなる」などの理由が聞こえてきます。
確かに考えてみると、医療機器によっては小さな動作不良が人命に関わります。
内視鏡やカテーテルは特に体内に入るので分かりやすいですが、
離床センサーも転倒などの様々なリスクから患者を守っています。
そう考えると、これらがよく事務室に持ち込まれているのは
ところで冷凍庫は...
今回のワクチンは大体マイナス90~60度で保管するんですよね。
そこまでの温度を扱う機器というのは、いろんな機器が揃う病院でもそうないんではないかと思います。
急ぎで手配したものでしょうし、今回のようなケースも今後は増えていくんだろうなと思います。
今回は機器故障でしたが、輸血や医薬品を保管している機器のドアの閉め忘れ、戻し忘れによる廃棄などのインシデントレポートをたまに目にすることを考えると、
ワクチン接種が本格化する今後は、ヒューマンエラーも増えていくんだろうと思います。
そういった人的ミスを減らすために、ミスが起こりづらいシステムの構築や機器の活用が進んでほしいものです。
それらに加え、何よりの予防策はやはり医療従事者のコンディション、休息の確保だと思います。
そういった問題が起きた時、疲弊した医療従事者をどのようにサポートしていくか、という方向で議論が行われるといいな~という雑記でした。
お読みくださりありがとうございました。
(2021/3/9追記)
まさかのタコ足配線が原因でしたね...
まあ...こんな感じなことも多いですね。
(壊れてないけど壊れたと勘違い、も10%くらい入れておけばよかった)
こんな記事も書いています。
コスパ良し。お気に入りです。ぜひお試しあれ。 |
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